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『動かないランキング』から考察する自宅VR AR書店の夢。鬼滅の刃とAmazonとKindleとマインクラフトとApp Store添え

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:吾峠呼世晴
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2016/06/17
  • メディア: Kindle版
 

 最初に記載しておくと、本記事は鬼滅の刃という作品自体には触れないし、鬼滅の刃自体何かしらの問題があるなどという話ではありません。むしろ誰にでもわかりやすい鬼滅の刃良すぎだよぉ(中村仲蔵)現象を通して、問題点など一つもない(ないよなぁ!)AmazonやApp Storeのランキングの問題を考える記事です。(ないです。ない)

私の漫画の検索方法

 まずは漫画。私は、「Kindle 漫画」で検索、Amazon Kindleサイトにアクセスして、ランキングから買います。結構チェック頻度は高いです。ブログを再開した今、自分の情報網のあまりのガバガバさに頭痛が痛いところですが、とにかく普段はこうしてきました。

 そして、なんだかんだ言って、ランキング+オススメでなんとなく、自分が出たら買うと決心している漫画は追えてこれたわけです。ジョジョとか、嘘喰いとか、ライアーゲームとか、喧嘩商売喧嘩稼業とか、出たら即買うものは不自由なく買えてきました。

 その状況で転機になったのが我らが「鬼滅の刃」です。少し記憶が曖昧ですが、2019年末ぐらいからですかね、いつランキングを見ても比喩抜きでガチマジで鬼滅の刃シリーズでランキングが占められているのです。遠目にみるとオセロで黒番めっちゃ勝った時かな?みたいな状態が続いているのです。

 くどいですが、最初にもう一度言っておきますが、これは良いコンテンツであり支持されるに至った鬼滅の刃が当然得るべき強者のメリットであって、この状況で他の本にリーチできないから仕組みを変えよう、などと許されないわけです。

 別件で、セールを一気に初めてシリーズ全巻をランキングに浮上させる手法がとられてますが、あれはいつも少しイライラしてるんですよね。セール別ランキングとか、フィルターにするとか、色々あるでしょ・・・と思います。

 でも鬼滅の刃は全然違って、(最初私は、あーアニメ化セールしてるのかな?と思ってたんですが)、ホントに人気だから、上位にいる。以上!ね?簡単でしょ?()ということで今まではこの自然現象を眺めるしかなかったわけですが、そろそろ我に返りました。

 この総合ランキング一本時代の次のナプキンを誰がとるのかという部分について、もしかしたらアマゾンという媒体に対して出版社や宣伝が入り込める希望の余地なのかもという部分を掘り下げてみようと思います。

 というかアマゾンがちょっとUIとデザインで本気を出してVR書店店頭みたいな構えを作ったらもう後は全員が右のナプキンを取らざるを得ないのでタイミング的に節目なんだろうな、という思いもあります。(SBRを小学校に常備しよう(過激派兄貴))

STEEL BALL RUN 文庫版コミック 全16巻完結セット (集英社文庫(コミック版))

STEEL BALL RUN 文庫版コミック 全16巻完結セット (集英社文庫(コミック版))

  • 作者:荒木 飛呂彦
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/01/18
  • メディア: 文庫
 

 

「じゃあ」ほかにどんなルートが考えられるのか

 細かいことはさておき、まずはそもそも他のルートの想像をしてみないと始まらないですよね。「ない」なら「諦め」ですから。「やる」というクライアントに、「やるな」という助言だけはしてはならないのが今、という時代なのではないでしょうか。

らーめん才遊記 (1) (ビッグコミックス)

らーめん才遊記 (1) (ビッグコミックス)

  • 作者:久部 緑郎,河合 単
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/02/27
  • メディア: コミック
 

 「ランキングへの追加要素」を目標に、ちょっと想定主人公を絞ってみましょうか。Kindleユーザー、実本は買わないタイプ。漫画を読みたい/読みたくないで言うと、読みたがっている。割と面白いものにはお金を払うけど、上記の私と同じように特筆してニッチ漫画を探しているわけでもない。むしろ知識はあって自分が好きな超ニッチ作品はSNSとかは検索で探せるからサイトに別に期待してないタイプ。士官学校の学生だが、筋金入りの引きこもり。 常軌を逸した人見知りであり、被害妄想も強いため他人から話しかけられると凄まじいオーバーリアクションを見せてしまう。だが、教育の賜物か実は手先は相当器用で多芸多趣味。とてもかわいい。FE風花雪月一番人気のベルナデッタ=フォン=ヴァーリさんを想定します。嘘です。ベルさんの魅力を伝えたかっただけです。

f:id:Noblesse_Oblige:20200224174345p:plain(←かわいい)

ファイアーエムブレム 風花雪月|オンラインコード版

ファイアーエムブレム 風花雪月|オンラインコード版

  • 発売日: 2019/07/25
  • メディア: Software Download
 

 ルート:Amazon Kindleのケース

  今の現状としてKindleユーザーならAmazonが第一選択肢にならない理由がないので、しょうがないです。で、例えば他の媒体が付け込めそうな余地を羅列すると、

 

『総合ランキングとオススメに傾倒していて、消費者にカスタマイズ性を与えない 』

これは昔からKindleに限らず、ずっとそうなので意図的にやってるとしか思えませんが、絶対に使いやすいフィルターはつけないという黄金で出来た鉄の塊の意思を感じます。

 

『カテゴリ分けにやる気がなさすぎる』

トップページのルート分岐で言うと、少年,青年,少女,女性,ロマンス,BL,TL,インディーズ,アダルトですね。ガバチャートか何か?マーケティングを勉強した後でこの区分を見せられたら、あっそっかぁ(察し)帝王に統計分析は要らねえんだな。って思いますね。絶妙に出版業界との不仲感を感じる良いトップページでだと思います。

 

 知見のある人ならまだまだ出せると思いますが、私が普段使うたびに思うレベルなのはこの2点ですかね。ただこの2点は電子書籍業界の足そのものを引っ張ってるんじゃないかレベルだと個人的に思っているので、出版業界の最後の防波堤だと思ってます。(最後の防波堤がAmazon側にあるのは草生えますが。いや草も生えませんが)

 

 で、この2点の改善は、そのまんま本気出してUI改善するだけです。怖い怖い。オススメもスルーしましたが結構いい作品を進めてきますし、ある程度適した区切りでフィルターできればベルちゃんは作品に簡単にリーチできちゃいます。

 

 正確に言うと、後述する出版社側ができる対策はAmazonもできちゃうと思うんですが、そこはほら・・・もう少しこう何というか手心というか・・・

シグルイ 1 (チャンピオンREDコミックス)

シグルイ 1 (チャンピオンREDコミックス)

  • 作者:山口 貴由
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 2004/01/01
  • メディア: コミック
 

 ルート:出版社、作者のケース

 で、どこから書くか迷うところですが、あんまり対策(勝てるとは言ってない)みたいな話をしても出版業界はどうしようもないと思うんですよね。消費者と、あるいは宣伝者にすらAmazonのほうがメリットを出せる現状を差し置いて、現実的な抵抗策(抵抗できるとは言ってない)とか、文化的な意義で反抗するのはもう無理だと思います。いや、今年Kindle始まったならわからないですけど、何年経ってるんだって話です。

 私は、夢を見るのが逆に現実的だという時代がきていて、これから5-10年ぐらいはそのフェーズだと思っています。言い方を変えると、無理だ無理だ鼻で笑うのが早すぎて、結局今ジリ貧なんだから、出版業界が勝ってるケース/ビジョンを死ぬ気で考えるのが大事なんだと思います。

 これは残念ながらこの記事で答えが十万ドルポン!とくれたぜとはいかず(できたら出版コンサルで稼いでます)、私もその議論をしたいという問題提起です。

自宅VR, AR書店の夢

 結論から行くと、一時期ちらほらと話を見かけたのですが、すっかり下火になってしまったこちらが私の夢です。なぜか出版業界だと、店頭でVRとか、VRの体験できる店舗とかまったく意味がわからない方向性に行ってしまっていた・・・流行るわけがありません。

  1. 自宅で本屋に近いバーチャル体験を提供する
  2. ネットゲーム形式のようにバーチャル書店があってそこにINする
  3. ウェアデバイス等と連携し、とにかくマインドシェアを復活させ人生に寄り添う

  何度もくどくて申し訳ないですが、実現方法を考えるところではなく、まだ勝てるビジョンを妄想しているだけです。でもそれって貴方の感想ですよね?と思いながら眺めていただけると幸いです。

1.自宅で本屋に近いバーチャル体験を提供する

 これは、VR書店といわれたときに、一番最初に思い浮かぶイメージかもしれません。ゴーグルかPC内かは問わず、自宅に居ながら、バーチャルな書店をめぐり、平積みの本を眺めたり、あるいは手に取るわけにはいかないと思いますが、気になったものを手に取ったり。

 本屋最大のアドバンテージだと私が考えている、セレンディピティ要素(幸運にも自分が知らないような意識外からの出会い)は、VR書店の方が活かせるレベルだと考えています。

 平積みになっている本棚をランダムにしたり、ジャンルで絞ったり、気分で打ち込んだ関連ワードで引っ張ってきたり・・・。また、敷地面積の制限もないです。

 例えば、VR, AR書店と言われて、なんとなく自分の良くいく書店か、ジュンク堂みたいな好きな書店の再現みたいな想像が多いと思いますが、灼熱の浜辺や閑散とした森の中、水中アクアリウム書店や、↓の世界最高図書館のようなところに本を並べたって良いわけです。というかむしろそれが目指すべきところで、書店にとらわれる理由はないです。

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【画像引用】

 例えば本を探すモードとは別に、上記のような1日過ごせるような素敵な空間で、たまたま出会う本を試し読みして買う。この体験と、今書店をめぐる体験を比較して、メリットが無いというのは不思議な話です。

2.ネットゲーム形式のようにバーチャル書店があってそこにINする

 ネットゲーム形式のようにバーチャル書店があってそこにINするのは、1の次のステップかもしれませんし、もしかしたら1のステップは無しで、すぐにこのステップが最適解なのかも知れません。

 こちらは逆にイメージしやすいのではないでしょうか?ドラクエⅩや、何らかのオンラインゲームにINする。好みのコンテンツを一緒に楽しむ、シェアする。チャットや音声通話でつながる・・・。ゲームにできて、本にできない訳がないと信じたい

 普段DBD、人狼、LOLで世界の終わりみたいなコミュニケーションをして脳を破壊している身としては、"本"なんて言う知性的で善良で聡明なクラスタが世界を築けないわけがないと思うんです。

 このゲームにできて本にできない訳が無いというのは、私のもう一つの想いでもあって、出版業界はあまりにもIPを雑に扱いすぎた、あるいは手段がわからず持て余しすぎたと思うんですよね。クロスメディア、以上!それが今まででした。

 今は個別のサイトが、本の紹介だけで窓口の役割をなしていないので、Amazon以外の選択肢を考える意味がなくなってしまっていますが、バーチャル上で「講談社ランド」でも「小学館ランド」でも「爆破用竹書房」とかアリだと思うんですよね。

 やっぱり既存の文化的/紙/現物信仰に縛られて、気づけば〇〇記念館とかキャラクターランドに寄ってしまっていますが、予算がない中でふわっとした集客予想でつくるから、アップデートが効いてなくて将来(今も)負債の側面が強くなってしまっています。

 バーチャル上に、まずはスモールローンチだけどクオリティの高い本のオンゲ、本のゲーセンのような場所を作って、コミュニケートできるなら毎日行きたいですけどね。嘘。時々行きたいですけどね。

3.ウェアデバイス等と連携し、とにかくマインドシェアを復活させ人生に寄り添う

 3番は、今まで述べた1,2と並行してやらなきゃいけないのかなぁと思います。Amazonと闘う以前に、映像系ゲーム系にマインドシェア刈られすぎてて竹も生えない砂漠と化してないですか?大丈夫ですか?大丈夫ですね?良し!(現場猫並)

 消費者側が丁寧丁寧丁寧に探すケースだけ想定してきましたけど、そもそも探さなくなってるでしょって感じです。Amazon Primeも無料で観れるし、音楽聞いてYOUTUBEで延々とあっさりしょこ見てたら、自分で本調べて買う時間あるのかって感じです。

 難しいと思うけど、こちらから、本が本当に人が必要とされているのがどんな時なのか感知して、売りつける以前に"本を忘れないで"とマインドシェアを取らなくては、というところですね。ちょっと闘い厳しすぎへん?ままええか。

 

結論

メリットを言うのは良いけどそれ出来るって証明できんの?から

デメリット言うのは良いけどやらないリスク理解してんの?の時代になるといいなあ!

ホントは、なんで書店を省いて出版社&作者なのかとか、具体的に連携できそうなIT企業とか書きたかったですが、調べてみて本当に議論が何も起こってなくて(知らないだけだったら申し訳ない)え、出版業界どうするんだろう。どうもしないのがベスト?それ日本が沈没するときだけ許された選択肢なんだけど?みたいなレベルなので、まずはここまで。

noblesseoblige.hatenablog.com

 

追伸

タイトル書いた段階では、年中いつ見てもランキングが全然代わり映えしないかもしれないという側面がないApp Storeの愚痴を書こうとしたけど、VR AR書店の話を書いていたら夢が溢れすぎてていいやってなりました。くぅ疲。

 

追伸

自著。知識&経験ゼロから書いてみました。まだつたない。